日銀がマイナス金利政策の導入を発表した、平成26年(2014年)頃、銀行などの金融機関が手数料を得るため、顧客のニーズに合わない外貨建て保険などを販売している事が、社会問題になりました。

これを受けて金融庁は銀行などに対して、販売手数料を開示させるなどの対策を打ち出したのです。

またこの問題は新聞、雑誌、テレビなどを通じて、多くの方に周知されるようになりました。

それにもかかわらず特に高齢者の方が、外貨建て保険などの販売で、金融機関とトラブルになったという話を、現在でも聞くのです。

例えば外貨建て保険を解約する時に、予想していなかった元本割れが発生したため、「そんな話は聞いていなかった」などと主張し、金融機関とトラブルになったというものです。

その中にはクーリング・オフの期間内に解約したのに、元本割れが発生したというケースもあったようです。

こういった話を聞いた時、金融知識の豊富な金融機関の職員が、金融知識の少ない高齢者の方を言葉巧みに勧誘して、手数料の高い外貨建て保険などを、購入させているという印象を持ったのです。

しかし競争社会の歩き方(著:大竹文雄)という本の中に記載されている、次のような文章を読んだ時、その印象が正しくないケースもあると思ったのです。

『金融広報中央委員会が2011年に「金融力調査」という金融に関する知識を調べる調査を行っている。

その中で、「自分の金融に関する知識や判断力は十分高い」かどうかを聞く質問をしている。

それによると、年齢が高まるほど、金融知識や能力に自信がある人の比率が高まっていくことがわかる…(中略)…

「自分の金融に関する知識や判断力は十分高い」という質問に対して、「どちらかといえばそう感じている」または「そう感じている」と答えた人は、65歳以上の人では男女とも64.7パーセントであった。

この金融知識に自信がある人たちの中で、リターンとリスクの関係を正しく認識していたのは、65歳以上では男性の69.6パーセント、女性では58パーセントにすぎない。

つまり、65歳以上の人たちの中で、金融知識に自信がある人たちのうち、男性の3割、女性の4割は自信過剰だということになる。

高齢者は、金融知識があると思っているのに、自信過剰であるというケースが多いのだ』

以上のようになりますが、この中に記載されている「リターンとリスクの関係」を、正しく認識していたか否かは、次のような問題で判断されたようです。

『平均以上の高いリターンのある投資は、平均以上の高いリスクがあるものだ。

1.正しい 2.間違っている 3.わからない』

なおこの3つの選択肢の中の「1.正しい」が、正解になります。

それほど難しい問題ではないので、すべての回答者の正答率は68.7パーセントでしたが、65歳以上では男性は58.7パーセント、女性は44.7パーセントでした。

金融知識に自信があると回答した65歳以上の正答率は、上記のように男性は69.6パーセント、女性は58パーセントとなり、65歳以上の平均より高かったのですが、すべての回答者の平均と、あまり変わりがありません。

金融知識に自信がない高齢者の方は、金融機関の職員から説得された時に、反論する自信がないので、勧誘を受けたとしても、すぐに断って話を聞かないと思います。

それに対して金融知識に自信がある高齢者の方は、自分は騙されないと思っているから、金融機関の職員の話を聞いてしまいます。

その結果として金融機関の職員に、言葉巧みに勧誘され、手数料の高い外貨建て保険などを、購入させられていると思うのです。

振り込め詐欺(オレオレ詐欺)、還付金詐欺などに騙されないための有効な対策は、心当たりのない電話番号からの着信には、決して出ない事だと言われております。

その理由として電話に出ないで、犯人と会話をしなければ、犯人の口車には乗せられないからです。

これと同じように、手数料の高い外貨建て保険などを、購入させられたくないのなら、金融知識に自信があるか否かを問わず、金融機関の職員の話を聞かない事です。

もし断るのが気まずいというのなら、ほとんど勧誘をしてこない、インターネット銀行や証券に、口座を開設するのです。

インターネット銀行や証券の方が、各種の手数料が低めに設定されており、また定期預金の金利などが高めに設定されているため、一石二鳥ではないかと思います。

Source: 生命保険、医療保険に加入する前に知っておきたい、社会保険の知識

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事